北九州をゆく一人旅 門司港レトロを目指して: 2page | トモレンズ旅本

駅を出る瞬間が一番、胸高鳴る。
どんな街なのだろう。



そこは遥か遠い夏の日のような、
世界だった。



抜ける風と視線。
異国の建物。
港町だ。



港町生まれの人は、
自分だけの港の情景を
心のどこかに持っている。



賑わうビアガーデン。
一人旅は遠くから見つめるだけだ。



街はレトロ。
街頭はオレンジ。
空は無限階調。
夜景を見に、出かけよう。



夜の門司港駅。
地方駅は電車が来なければ誰もいない。



閉館間際の展望室。
カメラを握りしめ、光溢れる窓に
近づいた。



門司の街は輝いていた。
脳裏に焼きつくほどに。



ひと際目立つ、光の塊。関門橋。
その美しさに導かれるように、
足は向かう。



道路を駆ける光たちが、
関門橋から絶え間なく放出されていた。



時が止まったような街でも、
夜は更けてゆく。