バス停にはツツジが咲いていた。
まるで待ち人が、飽きてしまわぬようにと。



ツツジを見続ける。
やがて小学校の通学路を思い出した。
今もまだ咲いているのだろうか。



よく見ると、花びらの表面は斑になっている。
端っこは少し傷んでいた。
興味を持って長時間見続けると、
色々と見えてくるものだ。



唇のような表面の、めしべ。
今日も種の保存のために、
昆虫たちを黙って待っている。



5月の檜洞丸登山は新緑が素晴らしい。
透き通る緑に癒された旅だった。
またあの緑を見に来ようと、
白い空へ誓った。



あとがき 新緑の檜洞丸登山 ブナの木を探す

 


緑のイメージといえばエコ、平和、そして癒しですね。
檜洞丸というマイナーな山に行ったのは、
ブナの緑が素晴らしいと、古本で読んだからです。

実際に行ってみると、その山の緑は情報のとおり素晴らしいものでした。
仕事で疲れた心が、歩くたびに癒されるかのような新緑が、たくさんあったのです。
もっともその古本がなければ、この緑たちに出会うことも、
檜洞丸という山を知ることさえ、きっとなかったでしょう。

――― 私は常々思います。

先人たちが残してくれた知恵や情報に感謝し、
今度は自分たちが後世に伝えていけば、
きっと世の中は良くなっていきます。

今回の新緑の旅写真たちが、少しでも誰かの癒しになれば、
その古本も喜んでいる気がして、
とても嬉しいのです。




――― 春の丹沢・檜洞丸登山 新緑のブナの木を探す 全30枚 完